Vol. 38 [2011年12月発行]

情報が“好き”を作り出す。
もう一度、フリーマガジンへの挑戦

今回は、ちょっと手前味噌な話をさせてください。私たちシーエムエヌが発行するフリーマガジン「MIHAMAGA(ミハマガ)」が月刊化の運びとなりました。MIHAMAGAは、千葉市美浜区をターゲットとした冊子型のフリーマガジンです。

 千葉市美浜区は千葉市内6区のうちの1つに過ぎず、21平方kmの狭い地域です。含まれる駅は4つ。世帯数は63,000世帯。月刊のフリーマガジンがカバーする商圏としては、かなり小さいと言えるのではないでしょうか。そのエリアに、MIHAMAGAはB5判で32ページ・オールカラーという、ボリュームある冊子として発行しています。部数は25,000部。約40%の到達率は、大手新聞と比べてもダントツです。

 さて、自画自賛はこのくらいにして、現在、フリーマガジン・フリーペーパー業界の状況はというと、あまり芳しくはありません。「フリーマガジンは隆盛だ!」という人も、「フリーマガジンは厳しい!」という人もいる現状ですが、実はどちらも正しく、「他の媒体に比べれば減少幅は小さいものの、確実に衰退している」というのが実際のところです。

「フリーマガジンはなぜ衰退しているのか」―――そう問われれば、景気低迷、個人消費の減退、ネットメディアの普及など、理由は枚挙にいとまがありません。では「フリーマガジンは、もう終わりなのか」。―――この問いに対して、ひとつ挑戦をしてみよう。そう思って始めたのがこの「MIHAMAGA」なのです。

 消費者が、新聞も雑誌も読まず、自分の知りたい情報だけをネットで検索する時代。バブル時代から続いた情報の氾濫に辟易した消費者は、“好きなもの”だけを求め、小さな自己完結した世界を構築するようになりました。しかしその一方で、私たちは新しいものにも興味を示し、新しい趣味や、新しいお店を知り、新しいライフスタイルを作り出すことがあります。そのきっかけとなるのは、いつも必ず、外からの情報であるはずです。

 シーエムエヌは、「美浜区という狭いエリアで、できるだけ多くの情報を、かつできるだけ質の高い情報を、できるだけ多くの世帯に届ける」という、メディアの原点に立ち返ったフリーマガジンを目指しました。クーポン型マガジンの席巻により、フリーマガジンは「メディア」から「広告の集合」へとその性格を変えていきました。それが消費低迷の影響をもろに受け、フリーマガジンの衰退につながっているのではないかと思います。その答えとして、私たちはもう一度、地域の人々から愛され、発行を待ち望まれるフリーマガジンを作りたいと思っているのです。

 私たちの挑戦がどうなっていくか、私たち自身も楽しみにしながら取り組んでいます。

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